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ウサギの子宮疾患 2022.06.14

【病態】
ウサギの子宮疾患は、中高齢の未避妊雌で高頻度に認められる疾患です。代表的なものとして子宮腺癌、子宮内膜増殖症、子宮水腫、子宮蓄膿症などがあります。特に子宮腺癌は発生率が高く、進行すると肺などへの転移を起こすことがあります。初期には無症状のこともありますが、血尿様の出血、食欲低下、元気消失、腹部膨満などがみられる場合があります。ウサギでは発情周期に伴うホルモン刺激が持続することが、これらの疾患発症に関与していると考えられています。

【診断】
診断は問診と身体検査に加え、画像検査によって行います。腹部触診で子宮の腫大を疑うことがありますが、確定には腹部超音波検査が有用です。超音波検査では子宮壁の肥厚、内部構造の不整、液体貯留の有無を確認します。必要に応じてX線検査で転移の評価を行い、血液検査により全身状態を把握します。

【治療】
治療の第一選択は卵巣子宮摘出術です。内科的治療での根治は困難であり、外科的切除が推奨されます。当院では麻酔時に気管挿管を行い、確実な気道確保と呼吸管理のもとで手術を実施しています。さらに、超音波メスを用いることで止血性を高め、出血量を抑えながら手術時間を短縮する工夫を行っています。これにより、麻酔リスクの軽減と安全性の向上に努めています。

【予後】
早期に発見し、転移がない段階で手術を行った場合、予後は良好です。しかし、子宮腺癌が進行し転移を伴う場合には予後は不良になります。予防として若齢期での避妊手術が最も有効であり、将来的な子宮疾患の発症リスクを大きく低減できます。

 

 

 

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