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【病態】
犬のアジソン病は、副腎皮質から分泌されるホルモンが不足することで発症する内分泌疾患です。主にグルココルチコイドとミネラルコルチコイドの分泌低下が問題となり、自己免疫による副腎皮質の破壊が原因として多くみられます。中年齢の犬に多く、雌での発生がやや多いとされています。症状は非特異的で、食欲不振、嘔吐、下痢、体重減少、元気消失などがみられ、慢性的に経過することもあれば、急激に悪化してショック状態に陥ることもあります。
【診断】
診断は臨床症状と血液検査をもとに行います。特徴的な所見として、低ナトリウム血症と高カリウム血症がみられることが多く、ナトリウムとカリウムの比の低下が重要な指標となります。確定診断にはACTH刺激試験を行い、副腎皮質ホルモンの分泌反応を評価します。必要に応じて画像検査を行い、副腎の萎縮や他疾患との鑑別を行います。
【治療】
治療は不足しているホルモンの補充療法が中心となります。ミネラルコルチコイド製剤の定期投与と、グルココルチコイドの補充を行い、電解質バランスを維持します。急性期のアジソンクリーゼでは、輸液療法による循環の安定化と電解質補正を優先し、速やかな対応が必要です。治療開始後は血液検査を定期的に行い、投薬量を調整します。
【予後】
適切なホルモン補充療法を継続することで、良好な生活の質を維持することが可能です。ただし、ストレスや感染などを契機に症状が悪化することがあり、投薬管理と定期的なモニタリングが重要です。未治療や急性増悪時には生命に関わるため、早期診断と継続的な管理が予後を大きく左右します。
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