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【病態】
ウサギのエンセファリトゾーン症は、原虫であるエンセファリトゾーン・クニクリの感染によって引き起こされる疾患です。主に尿中に排出された胞子を経口または経鼻的に摂取することで感染が成立します。体内に侵入した原虫は血流を介して脳、腎臓、眼などに分布し、慢性的な炎症を引き起こします。神経症状として斜頸や眼振、運動失調がみられるほか、腎障害や白内障など多様な症状を呈します。無症状のまま感染している個体も多く、ストレスや免疫低下を契機に発症することがあります。
【診断】
診断は臨床症状と検査結果を総合して行います。血液検査による抗体価測定が広く用いられますが、抗体陽性であっても必ずしも発症を意味するわけではなく、単独での確定診断は困難です。尿検査で胞子が検出されることもありますが、排出は間欠的であるため感度は高くありません。画像検査や神経学的評価を併用し、他の中耳炎や腫瘍などとの鑑別を行うことが重要です。
【治療】
治療は抗原虫薬の投与を中心に行います。あわせて、炎症を抑える目的で抗炎症薬を使用し、神経症状の緩和を図ります。食欲低下や運動障害がある場合には強制給餌や保温管理などの支持療法が重要です。症状の程度や経過に応じて長期間の投薬が必要となることがあります。
【予後】
軽症例や早期に治療を開始できた場合には改善がみられることがありますが、神経症状が進行した症例では後遺症として斜頸が残ることがあります。慢性的に経過する疾患であり、完全な治癒が難しい場合も多く、再発や症状の変動がみられることがあります。継続的な管理と経過観察が重要です。
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