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ウサギにおける甲状腺機能亢進症は、甲状腺が過剰にホルモンを分泌することで代謝が異常に活発になる疾患です。症状としては、体重減少、頻繁な飲水と排尿、落ち着きのなさ、さらには心拍数の増加などが見られることがあります。この疾患はウサギでは稀ですが、高齢のウサギにおいては発生する可能性があります。
甲状腺機能亢進症の診断は、血液検査での甲状腺ホルモン(T4およびT3)のレベルの測定によって行われます。また超音波検査など、さらに詳しい画像診断を行うことで、甲状腺の腫れや異常を確認することができます。
治療には、抗甲状腺薬の投与が一般的です。これにより、甲状腺ホルモンの分泌が抑制され、症状の改善が期待されます。重度の場合や薬物療法に反応しない場合は、甲状腺の手術が必要になることもあります。
適切な治療と管理により、多くのウサギは良好な生活を送ることができます。ただし、定期的な血液検査や経過観察が必要であり、病気の進行や再発を防ぐためにも、継続的な獣医の診察が推奨されます。治療が遅れると、心臓やその他の臓器に悪影響を及ぼす可能性があるため、早期発見と治療が重要です。
当院では9歳例の避妊メスウサギさんが
呼吸がおかしい、歩行がおかしい、便が小さいという主訴で来院されました。
スクリーニング検査にプラスして甲状腺ホルモン濃度を院内で測定したところ、高値であったため
甲状腺機能亢進症と診断し、ホルモンを抑える薬を飲んだところ臨床症状が改善しました。
現在も服薬中で経過良好です。
ウサギの甲状腺機能亢進症はまれな疾患で診断も難しいケースが多いですが、高齢のウサギさんで心疾患の症状がある子に関しては測定をお勧めするようにしています。
ご高齢で健康診断を検討中のウサギさんはオプションとして測定もできますので、獣医師にお申し出ください。
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