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ウサギの腸重積 2022.03.06

【病態】

腸重積はある腸分節(内筒)が隣接する腸の内腔(外筒)に入れ子になってはまり込む状態と定義されます。

【診断】

若齢であること、細長い肥厚した腸ループの触知、超音波検査にてターゲットサインの確認など臨床症状と合わせて総合的に判断します。

【治療】

外科療法が一般的です。開腹下で用手(手で引っ張って)にて整復できる場合と壊死などがひどく腸の一部を切除し、吻合する場合と症例により必要な術式が異なります。

【予後】

積極的な内科治療と再発を予防して広範囲な腸切除を避けることが見込める早期の手術で、予後は良好となります。

腸の穿孔や腹膜炎、腎不全を伴う症例の予後は悪くなります。

 

紹介する子は1歳例の雌のウサギさんです。

1日前から元気食欲がなく排便がないということでした。触診で腸ループが触知されたため、各種臨床検査を行い手術を行いました。

この子は急性腎不全に陥っており、手術リスクも高い状態でしたが、術後8日で退院となりました。

※以下、画像をクリックすると手術の拡大写真が表示されます。苦手な方はご遠慮ください。

 

 

 

ウサギさんが食べない、便が出ないという症状はいろいろな疾患で起こりますが、軽症なものから命にかかわるものまで様々です。

定期的な健康診断と、少しでもおかしいと思ったら早急に受診をお願いします。

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