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デグーの陰茎脱 2025.11.02

【病態】
デグーの陰茎脱は、陰茎が包皮内へ戻らなくなり、突出した状態が持続する疾患です。包皮腺の分泌物が固着して陰茎が戻れなくなるケースが多く、外傷や感染、性行動の過剰、肥満などが誘因となる場合もあります。脱出に伴う血流障害が進むと、陰茎の腫脹や乾燥、壊死が起きやすく、排尿障害を引き起こすこともあるため、速やかな治療介入が必要です。

【診断】
視診と触診により診断は容易で、脱出している時間、色調や乾燥の状態、排尿状況を評価します。感染や尿路閉塞の併発が疑われる場合は、血液検査や画像検査を追加して状態を把握します。

【治療】
早期であれば沈静下で、用手によって陰茎を包皮内へ整復します。再脱出を防ぐため、状況に応じて包皮を縫合して陰茎の保持を図ります。壊死が重度に進行した例では外科的切除が必要になることもありますが、まずは整復と包皮の修復が治療の中心となります。

【予後】
適切な治療により予後は良好ですが、治療の遅れや血行障害が顕著な場合は予後が悪化します。また、包皮腺分泌物が原因の場合は再発する可能性があるため、日常的なケージの清掃や飼育環境の衛生管理が重要になります。

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