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【病態】
ハムスターのアレルギー性皮膚炎は、環境中のアレルゲン(ダニ、埃、特定の飼育用品、餌の成分など)に対する免疫反応が過剰に起こることによって発症します。
IgE依存性の即時型反応や遅延型の細胞性免疫反応が関与し、皮膚の炎症、紅斑、痒み、浮腫、時にびらんや潰瘍を形成します。慢性化すると皮膚の肥厚や色素沈着、脱毛がみられます。
【診断】
臨床症状としては、掻痒感による過度のグルーミングや咬み壊しによる脱毛、紅斑、皮膚の肥厚や鱗屑が特徴的です。特に顔面や首、四肢に好発します。
診断には、皮膚の視診・触診に加え、可能であれば皮膚スクレーピング検査や細菌・真菌培養検査を行い、二次感染や他疾患との鑑別をします。
【治療】
初期治療は、アレルゲンの特定と除去が基本となります。飼育環境の清潔維持、アレルギー反応を引き起こす可能性のある餌や敷材の変更を検討します。
症状が強い場合は、抗ヒスタミン薬や抗炎症作用のあるステロイド外用薬、場合によっては全身性ステロイド療法が有効です。ただし長期使用は免疫抑制や副作用リスクがあるため注意が必要です。
痒みによる二次的な細菌感染には抗生物質の投与を併用します。
【予後】
アレルギー性皮膚炎は慢性化しやすく、完全に治癒することはまれですが、環境管理と適切な薬物治療により症状のコントロールは可能です。
症状の再発防止には、継続的な飼育環境の改善と早期対応が重要です。重症例では生活の質の低下につながるため、早期発見と適切な管理が望まれます。
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