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【病態】
ハムスターの体表腫瘤は、皮膚や皮下組織に発生する良性または悪性の腫瘍を指します。代表的な腫瘍には脂肪腫、線維腫、腺腫、悪性リンパ腫、肥満細胞腫などがあります。
特に老齢のハムスターでは腫瘍の発生率が増加し、報告によると2歳以上の個体での腫瘍発生率は20%以上とされています。外傷や慢性炎症、遺伝的素因が発生に関与する場合もあります。
【診断】
体表に硬結やしこりが触知されることで発見されます。腫瘤の大きさや質感、可動性、表面の変化(潰瘍化や出血など)を評価します。
腫瘍の種類を確定するために細針吸引生検や組織生検を行い、病理学的診断を行います。場合によっては画像診断(超音波検査、X線検査)で深部浸潤や他臓器転移の有無を調べます。
【治療】
良性腫瘍の場合は、成長速度や飼育生活への影響を考慮し、外科的切除を検討します。悪性腫瘍は早期の外科切除が基本で、術後は再発や転移のリスクに注意が必要です。
ハムスターは小型で全身麻酔のリスクが高いため、手術前には十分な全身状態の評価とリスク管理を行います。場合によっては支持療法や痛みの管理を併用します。
【予後】
良性腫瘍は適切に摘出できれば予後は良好ですが、悪性腫瘍は進行すると局所浸潤や遠隔転移を引き起こし、生命予後に影響します。早期発見と治療介入が重要です。
定期的な健康チェックにより、再発や新たな腫瘍の発生を早期に発見し、対処することが望まれます。
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