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【病態】
飼育下のハリネズミの33%に生殖器疾患が認められたとの報告があり、皮膚疾患に次いで2番目に多いとされています。
子宮の腫瘍性疾患は多く2歳以上での発生が一般的で、腺肉腫、子宮内膜間質肉腫、子宮内膜ポリープ、子宮平滑筋腫など様々な腫瘍が報告されており
卵巣でも腫瘍の報告があります。
【診断】
陰部からの出血などがみられることが多いが、体重減少や食欲・活動性の低下など非特異的な症状も多いです。
腫瘤が巨大な場合、おなかの皮膚を通して赤黒い腫瘤が目視できる場合もあります。
生殖器からの不正出血なのか、血尿なのかの判断が大切です。
【治療】
外科手術により卵巣子宮を摘出することが根本的な治療法となる。内科治療では完治が困難です。
【予後】
卵巣子宮摘出の周術期を乗り越えた症例は予後良好と報告されています。
紹介するのは3歳6か月の「オス」ハリネズミさんです。
2週間前から皮膚がかゆいとの主訴で来院されました。診察してみると、実際は「メス」で腹部に赤黒い腫瘤を認めました。
皮膚にはヒゼンダニが多数寄生しており、ダニの駆虫および卵巣子宮の摘出手術を行いました。
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