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ハリネズミの子宮疾患 2025.01.13

【病態】

ヨツユビハリネズミ(Atelerix albiventris)では未避妊メスの33%に生殖器疾患を認め、すべての疾患の中では9.1%の割合で発生する。これは皮膚疾患に次いで2番目に多い発生割合です。

腫瘍性と非腫瘍性の疾患が認められており、腫瘍性疾患としては腺肉腫、平滑筋肉腫、子宮内膜腺癌などが確認されており、非腫瘍性疾患では子宮内膜ポリープ、子宮腺筋症、子宮蓄膿症などが確認されています。

血尿(不正出血)が起こって気付くケースがほとんどです。

【診断】

基本的には超音波検査で異常な子宮を検出することで行います。まれに巨大な腫瘤を形成する腫瘍性の子宮疾患では触診で診断ができる場合もあります。

【治療】

卵巣子宮全摘出術を行うことで治療を行います。血液検査などで貧血が認められる場合は輸血などを考慮します。

【予後】

非腫瘍性子宮疾患は手術後の予後は良好です。腫瘍性子宮疾患は腫瘍の挙動により遠隔転移や、腹膜播種が起こることもあり補助療法を検討します。

 

 

症例:1歳半のハリネズミの女の子です。2カ月前に触診で子宮の異状を指摘しており、血尿が出たとの主訴で来院。

血液検査の結果では軽度の貧血がありましたが、輸血することなく術後の経過も良好です。

 

ハリネズミの血尿や子宮疾患でお悩みの方は是非ご相談ください。

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