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亀の陰茎脱 2026.01.19

【病態】
亀の陰茎脱は、陰茎が総排泄腔外に突出したまま戻らなくなる状態を指します。原因としては、交尾行動後の自然復位不全、総排泄腔や陰茎への外傷、感染、脱水、便秘、飼育環境の不適切さなどが関与します。特に水質不良や低温環境は、総排泄腔周囲の炎症や浮腫を助長し、陰茎脱を引き起こしやすくなります。脱出状態が持続すると、乾燥や浮腫、血行障害が進行し、壊死に至ることもあります。

【診断】
診断は視診により行います。陰茎の脱出状態、色調、腫脹の程度、乾燥や壊死の有無を評価し、排泄行動に異常がないかを確認します。併発する感染や外傷、総排泄腔の異常が疑われる場合には、画像検査や細菌検査を追加することもあります。

【治療】
治療は陰茎の状態に応じて選択されます。早期で組織障害が軽度の場合には、保湿と洗浄を行ったうえで用手的に整復します。再脱出を防ぐ目的で、総排泄腔周囲の縫合処置が行われることもあります。腫脹や血流障害が進行している場合には、整復が困難となり、外科的切除が必要となることがあります。治療と並行して、飼育環境の温度管理や水質改善を行うことが重要です。

【予後】
早期に適切な処置が行われた場合、予後は比較的良好です。しかし、脱出状態が長期間続いた例や壊死が進行している例では予後が悪化します。また、原因となる飼育環境や基礎疾患が改善されない場合、再発する可能性があります。再発防止のためには、日常的な環境管理と定期的な健康観察が重要です。

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