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【病態】
小型鳥類では、翼(橈尺骨)や脚(脛骨・腓骨)、趾の骨折が比較的よく見られます。原因としては、ケージ内での衝突・挟まり、高所からの落下、過度の保定、あるいは栄養性疾患(特にカルシウム・ビタミンD3の欠乏、過発情による多発性過骨症など)による骨の脆弱化が挙げられます。骨折は疼痛と運動障害を引き起こし、放置した場合、奇形癒合や廃用萎縮により飛翔・歩行機能の永続的障害を残す可能性があります。
【診断】
視診と触診により骨折部の異常可動や腫脹、異常肢位を確認した後、X線検査によって骨折の部位・形態・転位の有無を正確に評価します。また、慢性の骨折や病的骨折が疑われる場合には、血液検査により栄養状態や内分泌異常の評価を行うことがあります。
【治療】
治療方針は骨折の部位と程度、個体の大きさや全身状態によって決定されます。非観血的整復と外固定による保存療法が適応となることもありますが、明らかな転位や関節内骨折、複雑骨折では観血的整復とピンニングなどの外科的固定が選択される場合もあります。術後は固定期間中の二次損傷を防ぐためのケージレストと栄養管理が重要となります。
【予後】
適切な治療と術後管理が行われた場合、小型鳥類の骨折は概ね2〜4週間で癒合し、飛翔・歩行能力を回復するケースが多く見られます。ただし、関節内骨折や骨の栄養障害を伴う症例、治療開始が遅れた場合には、関節拘縮や機能不全が残る可能性があります。骨折後の生活環境の見直し(止まり木の高さ、ケージの材質など)も再発防止において重要です。
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