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【病態】
フクロモモンガの陰茎脱は、陰茎が包皮内へ戻らず、体外へ突出した状態が持続する疾患です。陰茎の外傷、過剰なグルーミング、感染、発情行動、神経学的異常などが原因となることがあります。フクロモモンガの陰茎は二股に分かれた特徴的な構造を有しており、脱出後は乾燥や浮腫が急速に進行しやすく、血流障害によって組織の壊死を引き起こすことがあります。また、自咬による二次的な損傷が生じることも少なくありません。
【診断】
診断は視診によって行います。陰茎の脱出状態、腫脹の程度、色調の変化、乾燥や壊死の有無を確認します。あわせて排尿状態や自咬の有無を評価し、感染や外傷などの基礎疾患がないかを調べます。重度の症例では尿路閉塞を併発していないか確認することも重要です。
【治療】
発症早期で組織障害が軽度の場合には、潤滑剤や洗浄液を用いて陰茎を保護しながら用手的整復を行います。整復後は再脱出を防ぐため、包皮の一部を縫合する処置を行うことがあります。壊死や重度の損傷が認められる場合には、外科的切除が必要となることもあります。自咬が認められる症例では、エリザベスカラーなどによる保護も重要です。
【予後】
早期に治療を行い、陰茎の血流が保たれている場合には予後は良好です。しかし、治療が遅れて壊死や重度の感染を伴った場合には予後は慎重となります。原因となる外傷や自咬行動が継続すると再発することもあるため、治療後も十分な経過観察と飼育環境の見直しが重要です。
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